読売新聞
厚生労働省の研究班(主任研究者=小林英司・自治医科大教授)は21日、海外で臓器移植を受けた患者数についての調査結果を発表した。
これまで少なくとも522人が渡航移植を受けたことが判明、1997年の臓器移植法施行後も渡航移植に歯止めがかかっていない実態が明らかになった。
同法に基づいて国内で臓器移植を受けた患者は今年3月現在、心臓33人、肝臓31人、腎臓51人にとどまっている。このため、研究班は昨年12月から、日本移植学会の会員医師などに文書と電話で調査を行った。
その結果、心臓移植では国内の医師が患者に同行する場合が多く、ほぼ全例が判明。84年〜2005年末に103人が渡航していたことが分かった。15年生存率も70%と良好な成績だった。渡航先は米国が85人と突出し、ほかは欧州とカナダの4か国だった。
一方、肝臓と腎臓は自己判断で渡航した患者が多く、全体数や生存率は把握できなかった。このため研究班は「術後の治療で国内の病院に通院している患者」に限定して調査した。このうち肝臓は221人で、渡航先はオーストラリア、米国、中国など12か国。腎臓は198人で、中国やフィリピン、米国など9か国へ渡航していた。
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