サンパウロ新聞
お年寄りにも最高パークゴルフ
ゴルフのグリーンよりも芝が深く思うように転がらない。自然に逆らわず作られたコートには、大木の障害物が立ちはだかる。北海道で生まれたパークゴルフはこんな環境で行うスポーツだ。
ブラジル、日本でさえもあまり身近にないパークゴルフを密かな楽しみに足繁く通うロンドリーナの中高年層を取材し、実際にプレーしてみた。それが、なかなか面白い。
パッと横を振り向くと、サッカーコート一面が裕に入ってしまうくらいの大きなパークゴルフ場が広がる。十四日に行われた『パラナ州北海道祭り』の会場となったロンドリーナの郊外にあるシャッカラ・グランシオーザだ。
祭りの合間にせっかくだからとコートに足を踏み入れると、パークゴルフ歴一年半という斉藤近さん(六十七歳、三世)が声をかけてくれた。
そして、斉藤さん、仲間のロンドリーナ在住の八十三歳久永ビナットさん(二世)、同歴五年のベテラン神田喜久雄さん(七十三歳、一世)とともに記者の体験パークゴルフが始まった。
挑戦したのは九ホール。一ホール平均約四十五メートルほどを、ゴルフのドライバーより二周り大きな重量約六百グラムのクラブ、直径六センチのプラスチック製のボールだけで回る。
早速ゲームが始まった。「よくボールを見て」と斉藤さん。初めてだけに手加減できず、一打目は大きく左にそれた。
「初めは誰でもそうだから心配しないで」と神田さんが優しく声をかける。結局、一ホール目はパースリーを二オーバー。
ゴルフよりも重いクラブでなかなか芯を捕らえられない。それに、カップ直前で「これで決まる」と思い打った一打が、深い芝生に沈む。
しかし、要領はわかった。パークゴルフボールはゴルフボールのように浮くわけではないため、土地の起伏を観察しなければならないこと。深い芝生にボールが取られるため、「寄せ」が大切ということ。
その後は、若さも手伝ってか、順調に進む。第八ホールではイーグルを決めることが出来た。それを見ていた久永さんが「やはり若いから覚えも早いなあ」といいながら、五ホール、七ホール、八ホールとイーグルをたたき出していた。
そもそもブラジルのパークゴルフは、一九九九年に北海道音更町在住の谷川悟さんの手によって持ち込まれた。
祭りに参加するため訪伯していた谷川さんは、兄弟が移住しており、ブラジルには何かと縁があった。「ブラジルで何か残すことができれば」と考えた末に持ち込んだのがパークゴルフだった。
谷川さんは、二人分の道具を持ってロンドリーナの地に降り立った。その後、日本のパークゴルフ協会から道具三十セットの寄付も受け、ロンドリーナを中心に根付き始めたという。
ブラジル国内では、まだまだ知られていないスポーツ、パークゴルフ。サンパウロ近郊でも、アチバイアにコートがあるくらいという。
ゴルフよりも歩く距離は短く、手ごろなところでも練習ができる。
そして、ゲートボールに負けない魅力がパークゴルフには秘められている。
こういう発想からブームは広がっていくのかもしれませんね。
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